また新たな反物が上ってきた!フンガ!フンガ!(大興奮)
オーガニック生地の反物に浅黄色の染料で染めている。
今まで、染めの品質維持ののため、サラシ生地しか染めには使っていなかった
んだけど、わがままを聞いてもらい、職人さんに協力していただき
試しに染めてみたのだ。。
これ、実物カナ〜〜リすき!(手前みそですが)
オーガニック独特の生成りのベースカラーと少し黄身のかかったブルーグレーの浅黄色が
とてもしっとりとマッチしている。
どうぞ、実物を見に来て見て下さいね!
オーガニック素材もまだまだ高価だし、そこにオリジナルなイラスト、手染めという
工程もプラスされて、手ぬぐいの原価はちょっとビビるくらいのものになっているけれど
使って感じていただきたいので、納得していただける提供をがんばってしていきたい!
2011年 5月
6月 展覧会のお知らせ「ユルりとサラりと展」
しおたまこ てぬぐいの出来上がるまで2
今までブログ書いてきて、第1回目と名のつく記事は、2回へと続かず終わりをつげたものばかりだったけれど、初の「2回目」!
私のそこはかとない気合いを感じますね!
さて、前回は手ぬぐいを染めるための「型」の製作過程だったけれど、
今回は、いよいよ染めの段階にぐりぐり〜っと入っていく。
真っ白な“さらし”を交互に均しながら枠に張った型を乗せる。
気持ちがいい!
この作業は「注染」のキモといってもいいくらい大事な作業だと思う。
職人の長年の技と感覚で、寸分たがわぬ位置で糊を幾重にも引いていく。
しかし、熟練というものは至難の技なんだけど傍らで見ていると、すごく簡単そうに、
まるでリズムにでも乗っているかのように淡々と行っている。
すごいことだなあと感心しきり、、。
それをやっているのはキャップの似合う年配の工場長だ。
工場長は寡黙だ。
寡黙星から来たにちがいない。
しかし、休みのときはパットゴルフもたしなむという情報は、すでに入手済みだ。
ホワイトな毛糸のチョッキがキュート。
木でできた包丁のような形をした道具(大小のこれが壁に掛けてある様子がまたいいんだ)
で均等に糊を引く。
型の切り取られ無かった所には糊が付かず、くりぬいたた所にだけ糊が付く。
糊の付いた所には染料が侵入せず、ついてない所だけが染まるという仕組み。
糊のついた部分におがくずをかける、、というかまぶす。
そうすることによって、熱い染料を掛ける時に糊へのダメージが少なく、
糊の固まるのが早いそうだ。
染料の粉を経験から配分して、色出しをする。
その染料をグツグツと煮込んで色の液を作り、じょうろの口が細長くなったような道具で
染料を丁寧に流し込む。染料はとても熱いので気をつけましょう。(誰が)
夏のこの作業はとても暑いと思う。。職人さんも大変〜
この作業をしてくれているのは、ここの作家兼、職人さん。
彼女のファブリックは国展でも入選しましたー。ごいすごいす〜〜!関係ないけど美人さんだしー。
ここの女子はマジで美人ぞろいだ。1時間ごとに“生美人時計”やったらいい。
次が、糊を取る「洗い」の工程。
川から直接引いた水を、手作業で(ここポイント)バシャバシャと洗い落としていく。
今は、ほとんどのところが機械化されているけれど、ここは丁寧に手作業で行っている。
この洗いの作業が見ててカッコイイ。とても萌える。職人好きとしては。。
夏にこの作業は大変ながらも爽快で気持ちイイのではないかと思った。
冬はちべたそ〜
綺麗な水ですすぐ作業。
彼は終始寡黙でした。多分、工場長と同じ寡黙星から来たんでしょう。
壮観!干し完了〜の様子。
感無量、下から見上げてぐっとこみあげる喜び。職人さんに握手して歩きたいほどだった。
ありがたいです。想いが形になる過程は何にもかえがたい生きる楽しみなんだ。
これができた自分は、本当に幸せだな〜って思う。
まだ、工賃お支払いしてないけどね。。。(超現実)
普通はこれを裁断して、手ぬぐいにしていくんだけれども、
私はこれをワンピや浴衣にもしてみようと思っている。
職人さんから、デザイナーさんへ。次へのバトンは渡される。。
それらの出来上がりはまた、次回、第3弾につづく!
ここで、ちょっとインフォを。。**************************************
このブログで綴ってきた手ぬぐいの展覧会を夏に開催する予定です。
場所は、新潟(長岡)と神奈川(鎌倉)の2ヶ所。
内容はコラボのお相手が違うので微妙に異なり、最初は服飾メイン、鎌倉のはイラストがメインですがどちらもイラスト手ぬぐいは展示いたします。
●新潟(長岡) 場所:ギャラリーmu-an
期間:6月22日(水)〜7月3日(日)
衣服デザイナーのヤオイタカスミさんと
●神奈川(鎌倉)場所:ギャラリーヨコ
期間:7月6日(水)〜7月10日(日)
イラストレーターのサカガミクミコさんと
※どちらも越後亀紺屋 藤岡染工場さんに、協賛していただいております。
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しおたまこ てぬぐいの出来上がるまで1
久々のブログーー。
夏のイラスト手ぬぐい展に向けて、手ぬぐいが出来上がる様子を
愛と感動のドキュメンタリータッチで綴っていこう。
手ぬぐいの染めを依頼したのは越後亀紺屋 藤岡染工場さんといって、新潟県の阿賀野市水原(関係ないけど三角だるまのこけしでも有名)という所に古くからある染め屋さんなんです。
出会いは、ツイッターでここのお嫁さんと知り合ったのがきっかけ。
もともと自分のデザインをファブリックにできたら。。という気持ちと、職人好きで何か職人さんに自分のデザイン作ってもらいたい!という希望もあり、実現する運びとなった。
よい出会いに感謝。ツイッターありがとう!
工程は全部手作業。手染めといいつつも「糊を落とす洗い」は機械のトコが多いけど、ここは完全に「手」で行っておりましたー。じーん、職人ラブ。
まず、型彫りといって、純正の和紙に柿渋を塗った「渋型」に彫刻刀を使って
原画どおりに、手で丁寧にくりぬく作業をいたします。
拡大!思ったより、すごい忠実だ!
次ぎに型と型の間の空間をつなげるためのつなぎを間引いていく作業。
細かい作業、、効率よくまびくためにも頭も使うし、うう、肩凝りそう〜。。
この作業を、しんと静まり返った場所で集中してやってらっしゃった。
「音楽とか聴きたくなりませんか。」と聞くと
「そうやって代々ずっとやって来た」とのこと。静寂は最大限の集中力を呼ぶんだね。
身の引き締まるお言葉。。。誰だ、ポッドキャスト聞きながら仕事をしてるのは!ゴメンナサイ
そして次の工程は、「紗張り」の作業。
漆をぬりぬりしているとこだねー。
彼女は若い亀紺屋さんの職人さん。真剣な表情。でも、話している時の彼女は何をいっても笑う。もしかして自分、お笑いでもイケるんじゃないか、、って錯覚させられるほどに、笑いが絶えないSさんなのでした〜
これは余分な水分を取っている?
乾かして型の出来上がり!!
次回は「染め」の工程をアップします。