マコリョーシカ・まこけしへの道

やっと、展覧会への準備が整い、開催を待つばかりとなった
「マコリョーシカ・まこけし展」だが、
ここまでの経緯を、レポートしておこうと思うよ。
忘れられない、出会いにもなったのでー
マトリョーシカは前記の通り、木地人形をネットで購入できるもなんだけど
こけしはそんなにお手軽にいろんな種類が手に入らない。。
そこで、こけしの木地人形を扱っている業者さんをいろいろ調べてみた。。
で、行き着いたのが「木地処さとう」さんだった。
コンタクトをとって、オリジナルのこけしを制作してくれるかお聞きした所、
快く引き受けて下さった。
これは行かねばなるまいて〜ということで、ずうずうしくも私、訪ねて行ったのであった。
私、職人好きなもので、職人の話聞いたり仕事観たりするのが好きなん。。
住所を見ると、なんと3月にあった東日本大震災の影響をモロに被った、いわき市だった!
よくよくみれば、一時避難して群馬県の渋川市に一時避難されているとのこと、、
こんな時にお頼みしていいものか、、とも思ったが、制作無しにして復興はあるまいと思い直し
依頼させていただくことにしたのだ。。
木地処さとうさんは、一家でこけしの職人さんだ。
迎えて下さったのは、お父様、お母様、ご長男さん。
遠方からよくいらっしゃいましたと、温かく迎え入れて下さった。
一時避難とはいえ、暖かくしっかりと生活の基盤を整えられ、思わず被災されているのを忘れてしまうほど。。
私、なんだか随分自分をあけっぴろげて話してしまった。
さとう家の皆さんも自分のこと(自分史)楽しく気さくに話して聞かせてくださった。
若い頃の船乗りのお話しがカッコイイ冷静なお父さん、若くしてお嫁にきて、お姑さんが教科書で、今でも大きな存在と語るあなたが素敵すぎますお母さん、
そして、いろんなとこを転々としてきたが
今のためにそれがあると思わせられる長男 英之さん。。
そして、震災のお話、、。私には簡単に想像もつかない話だった。
でも、いろいろとお話をさせていただいたけど、なんでだろう。。このご家族には
微塵も悲壮感がないのだ。
すごい大変な思いされているのに、笑顔が泣きそうに優しいのだ。
私の方が、すごい大きな力をいただいた。
多分それは、家族の力だ。
なんか、もう、最後のほうは下條アトムの語りが背後から聞こえてきて
“ウルルン滞在記”みたいな気持ちになっていた。
って、ぜんぜんルポじゃないじゃーん、、
ちゃんと写真とったんだからそれ見せないとー
ということで、
(以下、アンパンマンの声で)
職場の旋盤だよ。高速回転刷る木に
ノミをあてて、削り出していく機械なんだよー。
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蚤はこんなに種類があるよー!
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最初は八角すいに整形した木でつくって行くんだね〜
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これは、こけし制作用木材“ミズキ”。
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群馬県一帯に生息しているのだそう。。今、避難している場所は、そういう意味では
乾燥で木もひびわれないし、こけしの制作には非常に適した場所なのだそう。
制作に天候や地の利は大きく作用するんだね。
さてここでハタと気がついたんだけど、
私、佐藤さんたちとお写真を取らせていただくの忘れてた〜〜
残念!!これじゃルポライター失格だ(いつからルポライターに、、、)
最後に、誠孝さん(父)の描いたこけしの絵を。。
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いいね〜〜。温かいー、、お人柄出てます。
さすが、船乗りの時コックさんが、誠孝さんのためにだけにクッキーとか
焼いて食べさせたくなったのわかります。
帰りの車運転しながら、イイ出会いあってよかったな。。って思った。
あのご家族がよい方向に向かって下さるように祈った。
そのためには、作っていただいた木地人形でイイ作品作ることなんじゃないかと、、、
そう思った。
しばらくして、完成した木地人形が送られてきた。。!
う、美しい!
そして、木地人形と一緒に、一枚の“モミジの押し葉”が添えられてあったのでした。。
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 「まこリョーシカとまこけし展」
【期日】12月9日(金)〜14日(水) 12:00〜19:00
【場所】gallery cadocco ギャラリーカドッコ