中国の骨董時計

先日、旦那の友人の骨董店に遊びに行ってきた。
そのお店、量産、低価格の時代の波には合わず、もう、閉めることになったというのだ。
セールになっていたので、東京に行ったついでに立ち寄った。
で、その時買った、ブツが送られてきた。
梱包を解いていくと、旦那が頼んだものと、私が頼んだものの他に、
あれれ?頼んでないモノが入ってるぞ〜。
中国製の古いねじ式の時計だ。
確かに、私、興味があって、いろいろ聞いてたんだけど、
予算が足りずにあきらめたものだ。
覚えててくれて、サービスしてくれたんだよ。と旦那は言った。
後ろの小さいドアにネジまきが入っていて、2日に一度くらい、左右にネジを回すのだ。
たしか、天安門事件くらいの時のものって言ってたかな。
ご主人と話しをしたのは、何時間もなかったけど、骨董に対する愛着はズシリと伝わってきた。
私が興味持って聞いたものは、丁寧にじっくり話しをしてくれて。。。
イギリスの古ーい道具箱、鉄の巻き尺、、カップ、お皿、ガラスの花瓶、日本の古い薬棚。。
時代の深みという衣をまとって鎮座している。
今の周りのお店、、100円ショップでなんちゃって安物、フェイク、コピー、それ風文化。
いつから、こんなになっちゃったのかな。
自分も、本当に“いいもの”がわからなくなってしまっているような気がした。
私が、旦那に「なんか、無くなるのさみしいねえ。残念だな。。」
って、言うと、しばらく考えてたけど
「うん、でも、アイツはすごくいい時代を過せたと思う。本当にすきなことできたんだと思うよ。
無くなるのは寂しいけど、今までやってきたことは、なかなか人にはマネできないことだから。」
残念だねという同意の返事が返ってくるとばかり思ってた私は少し、「ふえ〜?」
と思った。
だけど、なんか、、、なんていうか、相手を深く理解しようとするそのチモキにムムむう~と感じ入り、のどの辺りがググリときてしまった。
時計がボーンボーンと懐かしい音で、鳴った。なんか、ホントに悲しいくらいに懐かしい音。
なんか、もっとググググリ。。。ときてしまった。
骨董屋のご主人が、店をたたんで、実家にご家族の看病に帰ると言う話は、その後から聞いた。
たたむと決めた後で、お父さんの癌がわかったらしい。
生きるって、いろんなことあるのさ。生きるって。。。。
時計、大切にします。
ありがとう。